デイトレーダーになってよかった!

貿易黒字が及ぼす影響とは

現在1ドルの価値といえばだいたい90円から120円の間で上下しているというイメージがありますよね。しかし固定相場制であった頃のレートは1ドルが360円と驚くほどの超円安でした。固定相場制から変動相場制になった今、ドルと円のレートは当時よりもかなり円高傾向です。この理由は著しい日本の経済成長にあり、貿易黒字を継続し輸出大国の代表的な国となったからなのです。

ちなみに貿易黒字になるということは、輸出で得た利益が輸入よりも上回るということです。

海外に向けて日本の商品を売ることにより、そこで外貨を手にすることができます。例えば日本製の自動車は、米国ではメーカー名を言えば誰もが知っているほどの人気となりました。販売台数が増え、国際基軸通貨になっているドルが収益として大量に日本へ渡ることになるのです。

多くの外貨を得た日本企業ですが、下請け企業や従業員への支払い分を日本円で用意することになります。そこで保有しているドルにて円を購入し、国内向けの支払いのために円を用意します。この時、為替市場では大量の円が購入されることになるため、円の価値が上がり円高となるのです。輸出産業が活気づくほど、貿易黒字が大きくなればなるほど円高が加速していく構図になります。

米国の貿易赤字が膨らむことも円高要因

日本が米国に対して貿易黒字なら、米国は貿易赤字が膨らんでいる状態です。実はこれも円高に影響している要因になっています。

世界経済を揺るがしたリーマンショックはまだ記憶に新しいニュースです。この経済危機をどうにか立て直すために大統領に就任したオバマ大統領でしたが、米国の輸出産業を推し進める努力は見えるものの未だにその成果は出ず、貿易赤字の状態は続いています。

貿易黒字の日本と対比し、不平等だと訴える米国側。基本的に自由でオープンな市場で競争できるのが米国のスタンスですので、関税がかけられずモノの出入りが可能です。しかし他国では高い関税をかけて自国の産物や製品を保護しているではないか、と市場が不平等であるというのが米国の主張なのです。貿易赤字が膨らむほど外交的な圧力は日本や中国に向けられてきました。関税という壁を嫌う米国は、ドル安に導くために自国製品の価格を落とし競争力を強めようとしています。しかしそれがまた円高を導くことにも繋がってしまい、結局米国の貿易赤字が大きくなってしまう構図になるのです。

2012年の膨大な貿易赤字

貿易黒字が続いていた日本ですが、2012年の貿易収支の報告によると6兆9000億円の膨大な貿易赤字となってしまいました。1980年に起きたオイルショック時に2兆6000億円の貿易赤字を記録した以降、それを越える膨大な赤字となったのです。

原因は東北地方で起きた震災によるものです。原子力発電所が機能を失い、それに代わる火力発電の燃料輸入が増えたこと、そして欧州の経済危機も重なり世界的な経済の停滞、海外への輸出が極端に減ったことも起因しています。

輸入過多の状態になると、今度はドルが必要となるため円を売り、ドルを用意しなくてはなりません。

為替相場の現在はと言えば、アベノミクス政策が円安の方向に導いている状態ですが、近年記録した貿易赤字が続いているという理由も背景にあるのです。